寒風山「風穴」
(かんぷうざん「ふうけつ」)男鹿半島にある、山全体が緑の芝生に覆われている、風変わりな火山・寒風山。
この一帯は、景観や地形・地層などが貴重であることから、2011年に「男鹿半島・大潟ジオパーク」の指定を受けました。
360度のパノラマ絶景が楽しめる回転展望台で有名な観光名所ですが、知る人ぞ知るジオスポットの風穴がある場所としても密かに人気を博しています。
- [ 所在地 ]
- 秋田県男鹿市男鹿中滝川寒風山横通
- [ 電車、バスでのアクセス ]
- JR田沢湖駅よりバスで約30分
- [ 車でのアクセス ]
- 秋田自動車道昭和男鹿半島ICより約60分
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噴火活動によってできた地形
寒風山は約2万年前、氷河時代の終わりに噴火活動を繰り返して形成されました。
何度も繰り返された活動で安山岩の溶岩が積み重なって次第に大きくなることで今の形になり、その上が薄い表土と芝生で覆われています。
このジオサイトには、「寒風山噴火口」、「板場の台」、「地震塚」といったジオポイントがあり、また、近くには「男鹿のナマハゲゆかりの地」というジオサイトもあります。
展望台へは車でも行くことができますが、なだらかで歩きやすい山なので、トレッキングで向かうのもおすすめです。
回転する展望台
標高約355メートルのなだらかな寒風山の山頂にある展望台は、日本でも数少ない回転式の展望台。
約13分かけてフロア自体が1周する仕掛けになっています。
視界を遮るものが一切なく、東に八郎潟を干拓した広大な水田の景色、南に雪を抱いた鳥海山、西に入道崎灯台と日本海、北に世界遺産の白神山地を見ることができます。
幻想的な風穴
寒風山には日本でも珍しい風穴があります。
日本の風穴は崩れた岩が重なって出来た隙間で成り立っているものが大半ですが、寒風山の風穴は、溶岩が流れた際に表面が固まり、その内部の溶岩が流出していって出来た溶岩トンネルになっています。
風穴はとても不思議で幻想的な空間。
中はひんやりしていて、岸壁に空いた穴から涼しい風が吹いてきます。