東寺

(とうじ)
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創建から約1200年の歴史を持ち、現存する唯一の平安京の遺構である東寺。

 

真言宗の総本山である東寺は、正式名称を教王護国寺と言い、東寺真言宗の総本山でもあります。

 

建立されたのち、嵯峨天皇より弘法大師空海に託され、日本で初めての密教寺院となりました。

 

1994年には世界遺産にも登録され、弘法大師の寺として庶民や武家などから厚い信仰を集めた東寺は、国宝の五重塔をはじめたくさんの見所があります。

[  所在地  ]
京都市南区九条町1
[  電車、バスでのアクセス  ]
京都駅より徒歩15分
東寺駅より徒歩10分
市バス78系統、19系統「東寺南門前」下車徒歩すぐ、42系統、16系統「東寺西門前」下車徒歩すぐ
[  車でのアクセス  ]
京都南ICより約6分
[  駐車場  ]
有料駐車場あり
[  拝観時間  ]
金堂、講堂 08:00〜17:00
宝物館、観智院 09:00〜17:00
[  拝観料  ]
一部有料
  • 東寺の象徴「五重塔」

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    高さ55mの五重塔は、木造の建築物としては日本一の大きさを誇り国宝に指定されています。

     

    826年に弘法大師の創建着手によって建てられた五重塔は、落雷などによって4度焼失しましたが、その度に再建を繰り返し、現在の塔は1644年に徳川家光によって再建されたものです。

     

    塔の内部には、空海が唐から持ち帰った仏舎利が収められており、初層内部には極彩色の密教空間が広がっています。

     

    初層内部は普段一般公開されていませんが、特別公開時のみその中を拝むことができます。

     

    京都のランドマークタワーとも言われる存在感のある五重塔をぜひご堪能ください。

     

    また、五重塔有料エリア内には瓢箪池と呼ばれる大きな池を中心とした回遊式庭園もあるので、こちらもゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。

    密教の中心的建物「講堂」

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    金堂・食堂・講堂は一直線に配置され、大伽藍のある場所は東西南北とも255mでほぼ正方形であり、その中心に位置しているのが講堂です。

     

    弘法大師空海は、人生のすべてを注ぎ密教という教えを伝える為、講堂を中心的な建物と位置付けました。

     

    839年(承和6年)に建設され、当時は講堂と金堂の周囲を回廊が巡り二つの建物が繋がっていたそうです。

     

    1486年(文明18年)に金堂などと共に焼失されてしまいましたが、1491年(延徳3年)に再建され現在は国の重要文化財に指定されています。

     

    立体曼荼羅

     

    曼荼羅とは、密教の教えをわかりやすく絵で表現したものです。

     

    弘法大師空海はそれをよりリアルに伝えるため、仏像を用いて曼荼羅を立体的に再現し、講堂内には立体曼荼羅が安置されています。

     

    密教の本尊である大日如来を中心として五智如来、右側に五大菩薩、左側に五大明王、須弥壇に四天王、そして梵天、帝釈天が守るように配置されています。

     

    計21体にもなる仏像の圧倒的な迫力と共に、平安の人々が感じていた驚き、恐れが感じ取れることでしょう。

     

    なお、2019年6月24日より金剛波羅蜜多菩薩坐像は修理が行われており、当分の間、美術院国宝修理所にて保全が行われています。

    弘法大師空海の住居とされたお堂「御影堂」

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    御影堂(みえいどう)は空海の住居として使われていたお堂で、ここで講堂の立体曼荼羅を構想し、造営工事の指揮をとっていました。

     

    現在は生身供(しょうじんく)など法要が行われる場所です。

     

    弘法大師空海の念持仏である不動明王が祀られているとされ、現在でも護摩法要が行われています。

     

    弘法大師空海がお住まいだった頃と同じように、毎朝6:00から一の膳、二の膳、お茶をお供えする生身供が行われます。

     

    法要の最後には、弘法大師が持ち帰った仏舎利のお授けを受けることができます。

     

    どなたでも無料で参拝できますので、5:50までに御影堂の唐門、または西門前に集合しましょう。

    イベント

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    春季特別拝観

     

    例年3月末から5月末にかけて、特別展が開催されます。

     

    寺宝や重要文化財の一般公開がされるほか、4月末から5月末にかけては五重塔初層の特別拝観が行われます。

     

    普段は見ることができないその初層内部を、鑑賞できる貴重な期間ですのでおすすめです。

     

     

    夜桜ライトアップ(金堂・講堂夜間特別拝観)

     

    しだれ桜が咲き誇る3月中旬から4月中旬には夜間ライトアップが行われ、夜桜をご覧いただくことができます。

     

    光に照らされた満開の桜はとても美しく、また存在感のある五重塔とのコラボレーションも昼間とは違った趣があります。

     

    期間中は境内も特別公開となりますので、夜の境内の雰囲気もお楽しみください。