島原城

(しまばらじょう)
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島原藩政の中心として栄えてきた島原城は、安土桃山時代の築城様式を取り入れた壮麗なたたずまいが特徴です。

 

明治維新により廃城となりましたが、昭和に入ってから復元され、現在では郷土・民俗資料のほか、キリシタン文化や南蛮文化に関する貴重な資料を展示する資料館として活用されています。

[  所在地  ]
長崎県島原市城内1-1183-1
[  電車、バスでのアクセス  ]
島原鉄道島原駅より徒歩で約10分
[  車でのアクセス  ]
長崎自動車道諫早ICより約75分
  • 島原城の歴史

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    島原城は、外様大名の牽制とキリシタン対策という大きな任務を与えられて島原に入った松倉重政が、7年をかけ築城したものです。

     

    「一国一城令」施行後に新規築城が認められた城郭は全国的にも珍しく、これは、幕府がキリシタン集住地であった島原を重要視していた結果といえます。

     

    築城のための重税と賦役、キリシタンへの弾圧、飢饉などが要因となり、農民たちが天草・島原の一揆を起こしたときの発端となった地となったのも島原城です。

     

    明治になると、廃城令により建物は民間に払い下げられ、石垣と堀を残すのみとなりましたが、1960年から西櫓、天守、巽櫓、丑寅櫓、長塀などが順次再建されました。

    充実した資料館

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    島原城の天守は、1階がキリシタン史料館、2階と3階が郷土・民俗史料館になっており、最上階は島原市が見わたせる展望台です。

     

    キリシタン史料館では、キリシタン文化や島原・天草一揆、激しいキリスト教弾圧の時代を紹介する史料等が展示されています。

     

    また、天守を囲むように3つの三層櫓が復元されていますが、郷土出身の彫刻家・北村西望氏の代表作品約60点を展示した「巽の櫓」、島原で使われていた道具が展示されている民具資料館「丑寅の櫓」、全国の名城画などが展示されている「西の櫓」と、それぞれ展示室として活用されています。

    梅が咲く城

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    島原城は、春は桜や梅、菖蒲、夏は蓮が見られる花の名所でもあります。

     

    特に注目されるのが梅で、天守閣を望む梅園を中心に紅梅、白梅が約300本が植えられ、見頃になると、赤や白、桃色の花が城内を彩ります。

     

    梅の香りがかすかに漂う中、散策や記念撮影を楽しむ観客が多くいます。