由布岳
(ゆふだけ)由布院の北東部にそびえる由布岳は、東峰と最高峰の西峰の2つのピークを持つ双耳峰で、綺麗な円錐形をしていることから「豊後富士」と呼ばれて親しまれてきました。
古くから神の山と崇められ「豊後風土記」や「万葉集」にも登場しています。
山頂は展望がよく、ミヤマキリシマや紅葉、霧氷を求め、一年中登山者が絶えることのない人気の山です。
条件が絡み合ったときには、ブロッケン現象を体験することもできます。
- [ 所在地 ]
- 大分県由布市湯布院町川上
- [ 電車、バスでのアクセス ]
- JR久大本線由布院駅よりバスで約15分
- [ 車でのアクセス ]
- 大分自動車道湯布院ICより約20分
-
山頂でのブロッケン現象
標高1584mの由布岳は、毎年5月上旬に安全祈願祭が行われ、年間を通じて県内外から多くの登山愛好家が訪れています。
山頂からは由布院の町をはじめ、別府湾、九重連山などが一望でき、天気は良い日には四国まで見渡すことができます。
条件が良ければ山頂で見れるといわれるブロッケン現象とは、崖下に霧や雲が流れている時に、背後から太陽光が射し込んで起こるもので、スクリーンの役割となった霧に自分の影が映り、そこに後光のように虹が出るという、非常に神秘的な現象です。
ミヤマキリシマ
ミヤマキリシマは九州各地の高山に自生するツツジの一種で、天然記念物に指定されています。
高さ1mほどの低い木で、5月末から6月中頃にピンクの花を咲かせます。
由布岳では、東峰や西峰の斜面、マタエという鞍部で見ることができ、満開になると山一面がピンク色に染まります。
霧氷
霧氷とは、冷えた霧が風で木に吹き付けられ氷になったもので、びっしり覆われると木が真っ白になることもあります。
由布岳では11月頃からこの霧氷を見ることができますが、気温が低い時には、樹林帯に入った直後から山頂までこの霧氷が続き、その時には一面に白銀の世界が広がります。